かつてクラスメイトを蹂躙してきた胸糞男子が、高校入学後にある事件で記憶喪失になり、闇討ちの如く虐めてきた人間から復讐される漫画『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』9巻の、
をまとめて紹介していきます!
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『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』9巻のネタバレ
9巻の見どころは全部で11話分ありますので、順番にネタバレしていきますね!
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君が僕らを悪魔と呼んだ頃(89話)
悠介ビジョンの回想で事実判明!?
誰かと電話でアポを取る悠介。しかし、玄関を開けると、茜と緑が立っていて、緑がどうしても悠介と一緒にご飯を食べたいとせがみます。
大事な用件がある為、わるい…と言って行く時、その代わり一緒に初詣へ行こうと約束する悠介。茜も緑も喜び、蒼志の件で悠介の本心を聞こうとしましたが、口を閉ざします。
悠介を待っていたのは、懐かしの会澤。右手の手袋を外し、手の平の穴から覗いて、なぜあの兄妹に拘るのかと…
君が僕らを悪魔と呼んだ頃
面白すぎる。笑続き気になりすぎる pic.twitter.com/OvWBPg721K
— M (@M67988251) 2017年8月26日
そして、悠介ビジョンで回想を始めます。
ラーメン屋で持ち金が足りず、茜に立て替えてもらい、残金をかき集めて再び戻ると退勤していた。
君が僕らを悪魔と呼んだ頃6巻読み!かつて悪魔と呼ばれた少年
・悠介…自分の悪事と対峙し罪の結末を出す。それから10年…悠介はとある村にいた!以前は悠介の過去を見ていたけど、今回はリアタイですすんでいくので…さあこれからが楽しみ!どう展開するのでしょうか…#君が僕らを悪魔と呼んだ頃 pic.twitter.com/eplXAxXOmb— ゆーきゃん (@yukyan_1101) 2019年2月13日
返す手段がない為、夜の住宅街をフラフラしてたら、緑が泣きながら助けを求めてきた。こんな、俺なんかに…
義父を追っ払ったものの再度襲ってくると危惧し、弱みを握るために調査を続けた。
そこで調査員として雇ったのが、恩田小春をマワした中学時代の仲間3人。
すると、義父が手下を雇い、茜を誘拐しようとした。それが、悠介には好都合で、手下を拉致して義父が主犯だと吐かせれば、決定的な弱みとして成立。
まもなく、実行犯2人を捕まえ、無人倉庫で監禁していると連絡が入る。なんと新たな助っ人として会澤も参加していると…
そして今、まるで幽霊にでも取り憑いたような顔をする悠介を笑いながら…
“嬉しいよ悠介。こうしてまた君と遊ぶコトができるなんて”
-
君が僕らを悪魔と呼んだ頃(90話)
もう昔のように遊べない悠介に会澤は…
約2ヶ月前の11月、会澤と10年ぶりの再会を果たした悠介。依頼したシゲ達に助っ人として呼ばれたとのこと。
見た目は、ミディアムヘアから、前髪パッツン・マッシュヘアになった会澤。
悠介に“髪伸びすぎ”と指摘する戯れも早々に、蒼志の義父・草下部幹也から指示を受けて茜を誘拐しようとした犯人2名を縛り上げ、口を割らせている最中。
犯人の男たちはタメ口を聞いてきて、早速スタンガンを股間に押し付けようとした会澤と、恐怖の悲鳴を上げる男達。
しかし、会澤の手を掴んで、全部吐いたからもういいだろと制する悠介。
ホッとする男の顔を掴んだ悠介は、録音データの証拠を突きつけて、二度と藤森兄妹に近づくなと脅して事なきを得ます。
悠介の様子を見た会澤は、どこか違和感を覚えた表情を浮かべ…
-そして現在。
またもや、男2名を拉致監禁して、今度は義父殺害の犯人候補について吐かせようとします。しかし、この後に及んでシラを切る男達に舌打ち。
和かに悠介に語りかける会澤は、懐からスタンガンを取り出し、“お前の言う通りだ会澤”と言って、スタンガンを受け取ります。
バッチバチのスタンガンを男の股間に当てがいながら、義父に個人的な恨みを持った人物を洗いざらい吐かせます。
あまりの数に笑ってしまう会澤。引き上げてから、録音データを聞き直し、さすがに全員に当たるのは時間が足りないと考える2人。
悠介から依頼完了を受けた会澤は、再会してから思っていた事を話します。
“まさか君 身代わりになろうとしてない?蒼志君の”
悠介が、過去に犯した所業をバラされそうになった事を理由に、義父殺害の嘘の自供をして蒼志に矛先が向かないように仕向ける。
“何で俺がそんなコトまで-”と、あくまで悪魔の態度をとる悠介。
ただ、会澤には嘘やしんどいコトを隠す際に、ヘラヘラ笑って誤魔化す悠介の癖を見抜かれます。10年前とは変わってしまった良心的な悠介に肩を落とす一方、
“これはこれで楽しいよ?あの悪魔が良心との板挟みで右往左往するのを眺めるのは”
そんな会澤を軽く受け流すと、悠介の携帯に電話が入り、その相手は悠介に激情して一発殴ってきた県警の柴田でした。
“どうしてもあなたに会ってお話ししたいコトがある”と、何か操作に進展があった様子で…!
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君が僕らを悪魔と呼んだ頃(91話)
柴田刑事が握る犯人の有力情報とは?
柴田刑事と喫茶店で落ち合う悠介。第一声は先日、煽られた挙句、衝動的に一市民である悠介を殴ってしまったことへの全力謝罪。
柴田にどういう心境の変化があったのか、あれだけ自分に疑いが掛けられていたのに、悠介の言葉に耳を傾けます。
豊田夫妻のダム事件については、悠介が全ての元凶であると断言したはずが、考えを改めた柴田に不可解さを覚える悠介。
警部から“木を見て森を見ようとしない。一度信じ込んだなら、それ以外のものが目に入らない”と、盲目的になる欠点を指摘された柴田は…
“あの雪の日、あなたに言われたコト 覚えてますか?”
悠介から、浅はかな推理を笑われ、真相はもっと調べない分からないと、警察の無能さを面と向かって言われたコト。
その後、洗いざらいの情報を仕入れて調べ出した柴田。
妻の出産も近づいてきて、我が子が生まれるまでにはダム事件だけは解決したいと強く決意しますが…
結果は何も進展しないまま現在に至る無能さを再認識し、悠介に懇願します。
“当事者のあなたの口から聞きたいんだ 真実を…!!”
断ると言って席を立つ悠介に対し道をふさぎ、真実を話すまでどかないと手を広げる柴田。
あまりに勝手な態度に怒りをあらわにした悠介は、柴田の首を絞めて、
“暇じゃねェっつってんだろ!!テメェらサツが全員無能だから だから蒼志が…!!”
現に、蒼志が義父殺害の容疑者として疑われているのは事実。それを踏まえた上で、もがきながら柴田が言ったコトは…
“関係があるかもしれないん…だ。2つの事件は…”
悠介の大切な人を守るためにも、今度こそ真実を…と迫る柴田。
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君が僕らを悪魔と呼んだ頃(92話)
豊田千恵は悠介を鎖で繋いで…まさかの!?
豊田夫妻の愛犬の飼育日記をテーブルに置き、改めて夫妻の家に居候するまでの経緯を辿っていく柴崎。
当時、不良グループから犬と墓を守ろうとして、怪我を負った悠介。それを看病する豊田千恵。
夫・大もだんだん元気になっていく妻の姿を見て、改めて悠介に感謝を伝えます。
毎日、犬の好物だったカレーを振る舞うという、かなりの偏食気味にもかかわらず、その厚意を有難く頂戴する悠介。
それから暫く経ち、怪我が完治した為、豊田家を出る話をしますが…
“どうして…ユーちゃんの家はあの家なのに、どうして出ていくなんて言うの”
もともと怪我が治るまでの間の滞在予定だったので、急に泣きながらすがるように引き止められ…
大からも、妻の気持ちが落ち着くまで一緒にいて欲しいと頼まれ、留まらざるをえなくなった悠介。
“壊れかけていたのは千恵さんだけじゃない。俺も一緒だ”
つまり、他人に対する異常なまでの承認欲求が、悠介を満たしてくれた。
柴崎からも下手すりゃ一生、豊田夫妻の家に留まらざるを得なくなると、つい言ってしまい…
“じゃあどうすりゃ良かったんだよ!?あのまま家を出てれば、どうにかなったのかよ!?”
あの状態の千恵を放っておけるのかと、柴崎に声を荒げて迫る悠介。
それを受けて、自分も同じ立場だったら悠介と同じ判断を取ると当事者意識を持って答えます。
悠介が豊田夫妻の家に住み着いた理由が分かり、一つのピースが嵌まった柴崎ですが、一点余計に分からなくなった事実がありました。
“いくら愛犬の代わりとはいえ、これじゃ本当にただの犬同然じゃないか…”
取り出した写真に写っていたのは、全裸で首に鎖をかけられ、「勇」の犬小屋を前にこちらを振り返る悠介がいて…
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君が僕らを悪魔と呼んだ頃(93話)
逃亡の末に戻ってきた大の顔が…
最初は、そのうち千恵の気持ちが安定すると思っていた悠介。
しかし、連日出てくる好物のカレー以外に、添い寝や、風呂で背中
を流すといった具合に度が過ぎる接し方になっていく千恵。 大も旦那として物申すかと思いきや、仕方ないなぁと苦笑いで収め
、妻の心が落ち着く為なら目を瞑るという様子。 どんなに異常と感じながらも、献身的な厚意への喜びが勝り、今さ
ら抜け出すことも出来ず、もはや言われるがままになりつつある悠 介。 ある暑い日、アイスの買い出しに行っていた悠介が、豊田家に戻る
と、パトカーが数台止まっていて何事かと思い急いで玄関に向かいます 。 すると、警察に悠介が失踪したと思い込んで通報し、買い物程度の一
人外出も気が気でない状態になる千恵。 そして、縁側でアイスを食べていた悠介と大の元へ、千恵は信じら
れない物を持ってやって来ました。 “良かったわ。まだ予備が残ってたの。さぁ、ユーちゃん今すぐに
付けるのよ” 千恵が犬の首輪を差し出し、つられて受け取ろうとした悠介。
その途端、大が“いい加減にしなさい!”と、犬の死を受け入れな
いことや、何でもかんでん言いなりの悠介を怒鳴りつけます。 大自身もどうしたいか分からず、頭を抱えながら雨の中、家を飛び
出してしまったのです。 後から聞くに、あんな怒った大は初めてだと、驚きの千恵が言って
いました。 “俺と千恵さんが壊しちまったんだよ。唯一マトモだったあの人を
” そのまま柴崎に対し、話を続ける悠介。
3日後、飛び出したままの服装で帰ってきた大は、もう以前のよう
な穏和な人間ではなく… -
君が僕らを悪魔と呼んだ頃(94話)
千恵の呪縛が大に乗り憑ったかのように…
もしあの時、大をすぐに連れ戻していたら…
あめ降る中、大を探し回るも見つかず、青ざめる千恵を抱えて家に戻る悠介。
ベッドでうなされる千恵を看病していると、目覚めた千恵に呼びかけられてハッとします。
“ユースケさん…?私は一体…大さんは…?”
犬の“ユーちゃん”ではなく、人として悠介を見られていて、千恵が我に返ったことを察し、安心する悠介。
ずっとユーちゃんを追いかける夢を見ていた…そして、今まで大に酷いことをしていたと過去を振り返っていきます。
子供ができにくい体だけど幸せだった。でも、道行く親子を見ると不公平さを感じる正直な気持ちがある。
大は千恵以上に責任を感じ、心の隙間が埋まるようにと、犬を拾ってきたのではないかと思い返す千恵。
どんな時も気遣ってくれる、そんな愛する旦那を怒らせてしまい、心底謝りたいと布団の中で嗚咽を堪える千恵に、安堵のため息を漏らす悠介。
“俺の入り込む余地なんかない、お互いにお互いを思いやってる、ちゃんとした夫婦だったよ”
そう語り続ける悠介。そして、どうしてあの悍ましい事件に繋がったのか、固唾を飲んで耳を傾ける柴崎。
千恵が冷静さを取り戻した翌日、戻ってきた大は、“怒鳴って悪かった”と言い元の優しい大でした。
しかし、異変は食事の時…
千恵が、カレーを装った皿を悠介に渡そうとした時、待ったをかける大。
そして、その皿を床に置き、“さあ、君をこっちでおあがり、ユーちゃん”
今まで悠介を客人と思っていたが、これからは大切な家族の一員として接することに決めたという大。
その表情は、まるでユーちゃん呪いが取り憑いたような、洗脳笑顔。
すぐさま、知恵は今までの自分の過ちを謝罪し、もういいことを伝えると…
“よくないっ!!ちっともよくないよ!!”
この3日間悩み抜いて決めたことで、全ては千恵のために変えていったと鬼気迫る声を荒げる大。
この夫婦は確実に壊れる…危険を察した悠介は、床の皿をとってカレーを食べ始めます。
それを見てホッとする大は、もう悠介を人間と見ることはありませんでした。
その後は、犬同然の扱いで、首輪を付けられ犬小屋生活を強いられます。
何かヘマをやらかすと背中を体罰対象にし、気付けばアザと火傷だらけに…
完全にぶっ壊れた大の暴挙に、千恵も精神錯乱状態。
ある夜、ハンマーを片手にした千恵が寝室で眠っている大に近づき…
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君が僕らを悪魔と呼んだ頃(95話)
シュウの気持ちが分かった…?
“悪魔にとりつかれた夜…?”と、聞き返す柴崎。
その日、大の日課となる犬小屋前での写真撮影。飼育日誌に載せる用に…
腹が減っていると心配し、千恵にドッグフード用の容器にカレーを入れて持ってこさせ、床に置き、それを手を使わずに食べる悠介。
大が仕事に行った後、悠介から首輪を外して解放する千恵。大から受ける躾という名の体罰で、背中はひどい火傷状態に…
散歩に出かけて、その道中に“このままどこかへお逃げなさい”と、見るに耐えないと限界を訴える千恵。
しかし、大の矛先が今度は千恵に向かうと危惧する悠介。
“日に日に得たの知れない「何か」になっていく大”ですが、すべての原因は自分の弱さのせいだと責任を感じる千恵。
これ以上、付き合う必要はないし、悠介が責任を負うことも間違っていると懸命に訴えますが…
何と、千恵の背後に仕事に行ったはずの大が立っていたのです…!
“ちょっと忘れ物をしてね”と言い、近くや千恵を平手打ちで張り倒す大。
“何度言えば分かるんだ千恵!首輪を外してユーちゃんがいなくなったらどうするんだ!?”
さらに殴りかかろうとする大を制する悠介ですが、犬が夫婦問題に首を突っ込むなと指示する大。
しかし、庇おうとする悠介を見て、“そうか また懲りずに…飼い主に逆らうんだね。さぁ一緒に帰ろう”
そして、繰り返される躾。悠介は服を捲り上げ、柴崎にに背中一帯の火傷痕を見せます。
夫婦崩壊を防ぐために犠牲になったと見る柴崎に対し、“どうかな?”と自らが望んでいた結果だったのかもしれない事を呟きます。
“これでシュウの痛みが少しでも分かったかな…”
しかし、大の躾で裸のまま風呂場で気を失い、起きた頃は夜中。
何故か言いようのない胸騒ぎがしてならない…
そして、意識の向くまま寝室に入ると千恵をが血だらけの手を出して布団から起き上がります。
“怖い夢を見たの。本当に夢で良かった…”
“どうして…”
千恵はその隣で横たわる大に、カレー以外のものを作ると話しかけますが…
顔の判別が付かない遺体となっている大をいくら呼んでも…
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君が僕らを悪魔と呼んだ頃(96話)
ダムの畔りで目覚めた悠介が見たのは…
血だらけのハンマー片手に、顔の原型が定かではない大を見て、儚
げに笑みを浮かべる千恵。 “そっか、私殺しちゃったんだ…あんなに大好きだった人を”
警察に自首しようと悠介に促されますが、最後のお願いとして、大
と思い出の場所までデートしたいと告げます。 大の遺体を車に乗せ、発進させる悠介は、車中で千恵から経緯を聞
きます。 実は、悠介が躾されてる最中、密かに警察に助けを求めに行ってい
たのです。 しかし、“我々もヒマじゃない。飼ってるペットの話をされても困
る”と、軽くあしらってきた警察。 普通は信じられないと、諦めて戻ってみると静かにベッドで寝て
いる大がいました。 その寝顔は優しかった大のまま。でも、また起きたら得体の知れな
い“何か”になる… そう思ったら、いつも間にかハンマーを手にし、勢いよく大の顔に
振り下ろしていました… “どうしてこうなっちゃったのかしらね”
数ある選択肢の中から、大を殺めることを選んでしまった千恵。
それを聞き、“俺も昔 人を殺しました”と秘密を明かす悠介。
好きな人を守るためだった。でも、それで相手が救われたかは分か
らない… そんな話をしながら到着した先は、羽生ダム。
大とよく一緒にデートした場所で、ボートに乗っていたと語る千恵
。 “2人の最後のデート、お膳立てします”
大の遺体をボートに担ぎ込んで乗せた悠介は、急な目眩に襲われま
す。 “良かった。ちゃんと効いてくれた、眠れない時の私の常備薬”
笑顔でそういう千恵の顔がだんだんボヤけていき、眠りに落ちてし
まう悠介。 最後に千恵から“さようなら”という声を聞いて…
目覚めると周りには誰もいない…
そして、千恵から握りしめられた手紙を読み、思わず絶叫…!
私のことは構わず自由に生きて欲しいこと。
警察には言わなくて良いこと。
“そりゃないよ千恵さん…死んじまったら終わりだって言ったじゃ
ん” 結局俺は、また誰も 何も救うコトができなかった…
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君が僕らを悪魔と呼んだ頃(97話)
柴崎が割り出した身近に潜む犯人…!?
“これで俺の話せるコトは全部話した…何か分かったかよ刑事さんよ”
千恵からの手紙を渡し、蒼志の義父殺害の手がかりは見つかったのかと問いかける悠介。
“そうか…やっぱり操られていたのか僕は…”
不可解な点が線になったような表情を浮かべて答える柴崎。
はっきり答えない柴崎を止めようとしますが、答えを出すまで少しだけ時間が欲しいと懇願する柴崎に、仕方なく折れる悠介。
その夜、警察署の自席で妻に電話で遅くなる旨を伝え、調査に取り掛かる柴崎。
何度も資料やPCに目を通し口をついたように、“ない、ない、ない、ない…”とつぶやき、あるデータだけがどうしても見つからず、怪訝な顔をします。
“探し物なら手伝うぞ”と、背後から警部が声をかけ、今夜はとことん付き合うと部下思いの警部。
柴崎は悠介から直接、豊田夫妻の事件経緯を聞き出したコトを話します。
そこで気になっていた、千恵が一度警察に出向いて、旦那の大が悠介を虐待していたという訴えに関する記録がどこにもないコト。
“そりゃ…どういうコトだ?”
2つの考えを言う柴崎。
1つは、タワゴトとして調書をとらなかった。
2つは、その事実を知られたくなくて、接触した警官の誰かがもみ消した…
もし後者だとしたら、事件の様相がガラッと変わり、警察内部の大不祥事だと大事めきながら焦りだす警部。
柴崎に数日前から調書を洗い出すよう指示し、“俺は自分のPCでデータを見直してみる”と言い仕事に取り掛かろうとしますが…
柴崎は、すでに署内のデータを改ざんした痕跡を見つけたと言い、それが…
“警部 あなたの机のPCから…”
なんの冗談なのか、柴崎も声を荒げて一番疑いたくなかった人物が、改ざんした犯人だったと身を震わせます。冗談だと言ってくれと…
“いつもみたいにヘラヘラ笑いながら…お願いします”
すると、罪を着せるために、犯人が自分のPCをあえて使ったとも考えられると、冗談キツイぞという柔和に返す警部。
柴崎も警部が犯人なわけないかと安堵しますが…
バチッ
身体にスタンガンを当てられて、気絶する柴崎。そして…
“なぁ、こうなるんだよ柴崎ィ”
-
君が僕らを悪魔と呼んだ頃(98話)
警部が豊田大に蒔いた種とは…
夢の中で、柴田は警部と出会った頃からの映像を見ていました。
新入りの時、刑事の心得を聞いた時、父親になったのを喜んでくれた時、“木を見て森を見ず”と叱られた時…
“いい加減 目を覚ませ 柴崎ィ!!”
目を開けた柴崎は、暗がりに傘電球が灯るの密室で、自分が縛られていることに気づきます。
あまりにも残念な結果に、悲観的な目をする柴崎に、警部が頭を下げます。
“すまなかった柴崎”
柴崎をペーペーの青二才と過小評価していたことを詫び、見事自分が事件の背後にいたことに気づいたことを褒めると…
“カワイソウに”
正面頭に拳銃を突き立てられ、中途半端にかぎ回った報いと言い、パパになる前に人生終わる儚さを含める警部。
しかし、引き金がカチンとなっただけ…
“なーんちゃって!!ビックリしたかー!!柴崎ィー!!”
そんなおチャラける警部を前に、息を整え冷静に考える柴崎。
(僕が警部に襲われたのは署内。当然一連の出来事は防犯カメラに映ってる)
この異常事態に、誰かが気づくのも時間の問題だと淡い期待を抱き、同時に悲しみがこみ上げ涙を流す柴崎。
ずっと警部を尊敬し、それゆえ鵜呑みにして信じてきたと胸の内を吐露し始めます。
そう、豊田夫妻の事件は、全て同居人の斎藤悠介の仕業というデタラメのシナリオだった。
しかし、警部からすれば豊田夫妻と悠介の間には、すでに土壌が出来上がってた…
そこに、いつも通りほんの一粒、二粒の種をまいただけと、自分の鼻クソをそれと見た立て話す警部。
“あの夏の日の夕立…どしゃ降りの雨の中、一人のオッサンがさまよっていた”
仕方なく家に入れると、そのまま3日間 寝込んでしまった。
その間に夫妻と同居人の話を聞き、“どうしたらいい?”と問いかけられたため、
“アンタの大切な人が望むならば”と、同居人を愛犬同様に扱い、躾だけはしっかりしてと加えて…
そう、大が別人になって帰ってきたのは、警部の言葉が引き金となったから…
警部はそれを思い出して…
“まっさかマジで犬扱い しちまうとはなー!!揃いも揃って頭オカシイよあの夫婦ー!!”
今までの種の中でサイコーだと爆笑。“実に見事な花を咲かせてくれたよ”
(これが本当にあの警部なのか?)
これじゃまるで…
“悪…魔…”
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君が僕らを悪魔と呼んだ頃(99話)
警部すら恐れた悠介の様相とは…?
柴崎のスマホを持った警部は、妻の由美からの着信が留守電に変わるのを待ち…
子供の名前を思いついた!そして、お互いに頑張ろう!と言った無邪気な内容。
“やー こりゃ 帰るのが楽しみだー”
もし豊田千恵も子供がいれば事件に発展することもなかったと、ヤレヤレと言ったポーズをする警部。
その態度を見て、豊田夫妻へ言葉巧みにマインドコントロールした張本人だろと激怒した柴崎。
ガッ
喚く柴崎を殴って黙らせる警部は、催眠術師でもエスパーでもないタダのオッサンにできるわけないと言います。
蒔いた種が、その後どうなるかは知ったところでもなく、深入りしたら足がつく。
あの時、千恵も旦那と同様に“向こうからやってきた”と、当時を振り返ります。
事情聴取をしている最中、警部はもとより記録を取る刑事も、人間が犬扱いするという現実感のない話をする千恵を、まともに取り合おうとしませんでした。
ただ、記録係が離席した際に、千恵が大を救える方法を吹き込む警部。
“リセットしちまえばいいんだよ な?”
そうすれば何もかも元通りになると聞き、フフッと笑ってお礼を言い去った千恵。
警部からしたら想定外のケース。せいぜい離婚程度と思っていたらしいが…
では、なぜ殺人に発展したのか…?
「ユーちゃんの飼育日記」を取り出し、全裸で首輪姿の悠介の写真をかざし…
“この男は何故いつまでも この家に留まり続けた?”
ここまでの虐待を受けて逃げるわけでもなく、何もせずにいた。
考えても分からず、直接会いに行くと足を向け、あの雪の日に藤森兄弟を訪問。
そして見てしまったのです…
少し煽られただけで、柴崎が我を忘れて殴りかかった現場を…
- ボソボソと低く平坦な喋り方
- 何をしても怪しく見える挙動や表情
- 見つめ続けたら吸い込まれそうになる、底知れない暗く淀んだ瞳
この男がずっと傍にいたら、確実に心を狂わされる…と、震えた警部は確信。
このままでは藤森兄弟も豊田夫妻の二の舞になると言い、今度は柴崎は確信。
“…あなた…なんですね?警部…あの義父を殺したのも…”
慌てて時間稼ぎをする柴崎に、“署内の監視カメラには細工しといた”と、最後の望みが打ち砕かれ…
こめかみに向けられた銃口と合わせて、警部から最後の一言。
“お前ならきっと良いパパになれたろうに なぁ?柴崎”
パンッ
※登録後31日以内に解約すれば月額は発生しません!
君が僕らを悪魔と呼んだ頃9巻の感想・考察
義父殺害と恩田拷問の実行犯は誰?
見事に伏線回収してくれて、さの隆先生の構成力には感服です!
悠介が義父の手下を拉致るための追加料を渡した現場を、ちょうど蒼志が目撃してしまったがために不審に思われ…
そのあと悠介としては泣きすがってでも、藤森兄妹のアパートに居候し、義父を近づけまいとしていたわけですね。
藤森兄妹に関し、悠介の不可解な行動については、ほぼ解決したと思われます。
ただ、病室で蒼志を煽った言動については、どのような真意があったのか…もう少し掘り下げる必要がありそうですね。
やっとこ、義父の手下を拉致ることに成功したので、ここからお得意のハンマー拷問が始まりそうです。
義父殺害の犯人はまだ特定は難しいですが、恩田への拷問犯は中学の仲間の誰かでしょうね。シュウの背中の火傷について知っている時点で、それは確定でしょう。
会澤と悠介の心の闇とは…
会澤は、自分の手に穴を空けた悠介を恨み続ける一方、それ以上に他人を自分以上に傷つける実行犯・相棒として信頼を置いているのは、10年前と変わっていませんでした。
方や、一度記憶喪失になって、再び全ての悪行を思い出した状態から10年経った悠介。
生きていくコトが罪滅ぼしというシュウの言葉通り、生きながら人助けをしています。
しかし、答えの見つからない悠介は、自分を消し去りたいという願望が芽生え始めているのではないかとも伺えます。
自分と関わった人間は不幸になる…そんな宿命を背負っているのであれば、自分を拘束してくれる場所に行き着く必要性。
それが、誰かの身代わりになっても…という心境に至っているのではないでしょうか…
自分の容疑が晴れては困る悠介
悠介にとっては、自分に容疑がかかったままである方が好都合。
今のミッションは、蒼志の疑いを晴らすこと。
なので、暴走してくれた柴田が、一転して悠介の味方になってしまっては、蒼志の立場がいよいよ危ういと感じたわけです。
現場状況やアリバイ的にも、蒼志が重要参考人から容疑者に転じるのも時間の問題。
任意同行は繰り返され、精神錯乱する蒼志が冤罪をかけられるストーリーが見えてしまった悠介に、残された時間は少ない。
そんな折、当事者である悠介本人も気づかない、ダム事件と義父事件との共通点を発見した柴田。それが、何なのかは想像し難い…
ただ、犯行動機が怨恨以上の闇深なものであることは確か。
おそらく、犯人は見るに見かねて義父を殺害した、蒼志に近しい人物。
しかし、その後遺体を解体して遺棄したのは別の人物だと考えられます。
それが、蒼志に容疑がかかるように仕組み、悠介を撹乱させるのが目的だとしたら…
悠介への積年の恨みと報復。つまり、やはり悠介の中学時代の知り合いが関与している可能性は高いのではないでしょうか。
いずれにせよ、会澤がこれで引くとも思えないですし、恩田夏樹を拷問した犯人についても、義父の遺棄と深い接点があると予想されます。
悠介が鎖に繋がれた理由とは?
6巻では、悠介の自作自演と思われるようなシーンが出てきましたが…全てを覆していくような虚をつく伏線回収が始まりましたね!
最初は悠介が不良を雇って、犬を死に追いやり、墓を破壊、悠介に怪我を負わせることで、豊田夫妻にまるでヒーローに映るように演じきってのだと…
でも、予想に反して全部が見たまんまだったわけですね。
逆に、人から頼られる快感に気づいた悠介は、人助けになるならと何でも言うことを聞いてしまう思考になってしまったのではないでしょうか。
その結果、愛犬と同じように飼育される結果になったのでは…
大が3日間で別人に変化した理由は?
千恵と悠介の異常すぎる関係性に、目を覚ませと言わんばかりに声を荒げたことは、二人からしても正論だと感じたはず。
でも、善人であり続け、全てに寛容であり続けた今日。それが、犬一匹から始まり見事に狂わされてしまった、何とも滑稽な状況に繋がってしまったことに苛立っていたはず。
自分が善人であればあるほど、周りを追い込んでしまっている構図に、もうウンザリ。
そして辿り着いた答えは、自分の気持ちに正直になることだったのではないでしょうか。
つまり、大の素の顔は元来、とんでもなく攻撃的な側面を潜ませていたということ。
千恵を助けた恩人である悠介が、妻を狂わせた悪魔に思えたわけで…
大の異常行動の背景にある怨念?
3日間で今まで抑え込んでいたストレスと、必死で保ってきた理性が崩壊した大。
そもそも大がどのように自身をマインドコントロールしたのかが気になりますね…
いくら千恵のためとはいえ、明らかな人間を犬に見立てるのは限度があるかと思います。
今まで身を呈して、妻のためにと献身的な夫婦生活を営んできたのに、突如現れた悠介に取られてしまい、少なからず嫉妬心を抱いていたとも考えられるのでは…
子供が出来ない責任とやり場の無い嫉妬心をどう処理するべきか?
もはや、隠しようのないほど膨張した、自身の負の感情を燃焼させる方法。
それは、悠介を犬扱いして骨の髄まで甚振るしかなかったのではないでしょうか…
シュウへの贖罪を兼ねていた悠介
無抵抗の悠介は、あの極限状態の中にも関わらず、シュウに対する罪悪感が消えない様子が描写されていました。
またか、こんな形で自分の身に返ってくるなんて思いもしませんでしたね。
となると、今後も同様の仕打ちが待っているのかと思ってしまいます。
絶望の淵で悠介が得たものとは?
とうとう豊田夫妻がどのように最後を迎えたのか、全容が明らかになりましたね。
しかし、警察が取り合わなかったせいで、2人も死に至らしめてしまい、悠介が警察を無能呼ばわりした理由が良く分かりました。
最初は、全て悠介の自作自演で、悪魔的な遊戯を楽しんでいたと思っていましたが…まさかの、因果応報ともいえる酷いしっぺ返しが来たわけですね。
大がなぜ3日間で豹変したのかは分かりませんが、誰かに何かを吹き込まれたとの考えられます。それが悠介の良く知る人物だったり…
そして、その後に藤森兄弟と出会ったわけですから、当然もう誰も不幸にしたくない思いは出てくるでしょう。
一体、柴崎はどんな布石を出してくるのか…
警部の正体と目的とは?
ついに黒幕が正体を見せ始めましたが、まさかの警部とは予想外でした…!
最も気になるのは動機。
悠介を追い詰めてボロボロさせることが、警部にとって何のメリットがあるのか…?
それに、蒼志の義父殺害に至っては、誰を陥れるものだったのかが、ハッキリとは分かりかねます。
結果的に蒼志が犯人の疑いを持たれていますが、これは悠介が捨て身の覚悟で動くエサ。
ここまで用意周到なら、何か昔からの怨念が渦巻いていて、それが悠介が中学時代に遡る事柄かもしれません。
タイトル回収がまさかこんな形で…
警部は、心の病んだ人間を食い物にするタイプの悪魔だったわけです。
そして、自滅あるいは周りを巻き込むような暴走が、なんとも変えがたい好物なわけです。
つまり、刑事をしている限り、そういう悦楽現場に出会う確率は高い…
そんな中、出会った斎藤悠介は、まさに歩くご馳走と言えるでしょうね。
恩田を監禁した犯人も警部か…?
柴崎が監禁された部屋の雰囲気からして、恩田が拷問を受けた部屋とほぼ同じ。
つまり、クマの被り物をした犯人も、警部だった線が濃厚になりましたね。
自分のご馳走を取り上げようとした人物は、何が何でも排除する思考。
まさに狂気ですね…
悪魔時代の悠介とは少し次元が違う…自分の手を汚さずに人を殺める愉快犯。
そんな人物に、悠介は気づくことができるのか…不安がよぎります。
警部・米村の不可解な言動
あまりにも呆気ない最後となった柴崎。
本当にこのまま凶弾に倒れてしまったのかが気になりますが…それ以上に、警部の言動にいくつか疑問が残ります。
署内の監視カメラへの細工とは?
ネットワーク障害や、有線ならケーブルの断線などで、カメラを映らなくさせたり…
カメラにカバーやテープを貼り付けた目隠ししたり…
ただ、直前のカメラには映っている可能性は高く、その後のアリバイが取れなくなり、不利な立場になることも危惧されます。
また、たとえ顔を隠していても、体型をごまかせるほどの変装は非現実的。
柴崎を運んで署外の別の場所に監禁したとしたら、何かしらの痕跡は残るはず。
とはいえ、他者からすれば、直属の可愛がっていた部下に手を下すとは考えにくく、動機の面で警部に容疑がかかるのは後になるでしょう。
義父殺害という突然の凶行理由とは?
豊田夫妻以前まで、警部が蒔いた種が、相手を死に至らしめるケースは皆無。
さらに、警部の言動から、自分が直接手を下すマネはしないとも読み取れます。
つまり、義父を殺害して解体・遺棄するような、全く次元の異なる凶行に走るとは考えにくいわけです。
ただ、それにしても今回は柴崎に暴行・拉致監禁したことから、言い逃れはできません。
逆に、巧みな言葉だけで楽しんでいた警部が、なぜ急に自ら犯行に及んだのか?
実は、警部自身も気づかないうちに、悠介の呪縛に取りつかれてしまったのでは…
だとしたら、悠介の無意識下のターゲットは、いつの間にか警部たち当てられていたとも考えられますね…
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まとめ
以上、『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』9巻のネタバレと感想・考察の紹介でした。
最後までお読みいただきありがとうございました(^^