毒親

血の轍8巻の発売日とネタバレ感想!しげに指差された静子の答えは?

この記事では、ビッグコミックスペリオール連載の押見修造さん原作『血の轍』8巻の、

  • ネタバレ感想・考察
  • ほぼ無料で読む方法

をまとめて紹介していきます!

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『血の轍』8巻のネタバレ

8巻の見どころは全部で9話分ありますので、順番にネタバレしていきますね!

  • Point1(59話)

    落とさないで!と怯えるしげに…

    瞳孔が開かれ目を剥く表情で、静子に指を差し向けるしげ。

    “おばちゃんが…僕を…ああ…落とさないで…”

    嫌だ!嫌だ!と叫びながら、混乱状態に陥るしげを静かに見下ろす、静子と静一。

    叔母も息子が突拍子も無いことを言い出し困惑。

    ただ、冷静に「まさか」の言葉を口にしました。

    前提として、真っ向否定して自分を怒ってくれて良い。

    でも、これはあくまで可能性の一つとして…

    茶臼山の崖の上で、本当は何があったのか…

    “しげるを落としたなんてこと、ないやいね?”

    そして、機械のような真顔で、静子が半開きになった口を動かしかけた時…!

    ドッ

    “だまれ!!ママをバカにするな!!”

    叔母と静子の間に介入して、鬼の形相で訴える静一。

    今までしげの件で、監督不行き届きの責任を感じ、どれだけ辛い思いをしてきたか…

    さらに、毎週毎週遊びに来ては、過保護と言ってバカにしてきたことまで言いのけます。

    最後に、しげは自らの不注意で自分で落ちた、つまり自業自得。

    “だいっきらいだ!!おまえらなんか!!”

    過呼吸になりかけた静一の肩に、手を乗せてた静子は静一を抱きしめながら…

    “お義姉さん…あんまりです…”

    おぞましく歪んだ表情で、涙を浮かべて哀しさを露わにした静子。

    放心状態だった叔母は我に返り、静子に手を差しのべますが、それを振り払い帰っていく2人。

    去り際の玄関ドア外で、チラッと叔母の顔を伺う静一。

    沈黙のまま出て行く2人の背に、罪悪感と疑念が入り混じった表情を向ける叔母。

    そして、本当は静子に落とされたしげは、寝転がりながら口に指を当て、横目で見やり…

  • Point2(60話)

    2人のおぞましい奇行を見たパパは…

    叔母としげに怒気を放った静一と悲しみ色を浮かべた静子は、そのままバス停へと向かいました。

    そして、帰りにバスの中でポツリと呟く静子。

    叔母から問いかけられた時、全てを自白してしまおうかと思ったと…

    でも、自分が言いたかった心の声を、代わりに言ってくれた静一。

    行きのバスで、“パパみたいな顔して”との言葉は撤回し、静一だけが自分の味方だと抱きしめる静子。

    一方、父の一郎が帰宅すると、居間の方から何やら楽しげな笑い声が聞こえてきました。

    戸を開けると、静子が息子にいわゆる“あ〜ん”をして、夕飯を食べさせてイチャイチャムード。

    自分の“ただいま”の声すら届いていない、蚊帳の外の一郎。

    そして、食べるのを止め、沈黙のまま侮蔑的な視線を送ってくる2人。

    “パパのぶんないから。外で飲みにでも行ったら?”

    今までなぜ自分がここまで蔑ろにされているのか、全く理由がわからない…

    “オレはもう、やだよこんな家!!”

    そう叫んで、出て行ってしまう一郎に、また2人の世界に戻って微笑み合う静子。

    “バッカじゃねえんあいつ。アハハハハ”

  • Point3(61話)

    学校のトイレで友達がいきなり…

    朝、目覚めた静一の前に現れ、顔を触りながら“あーかわいい”と抱きしめてきた静子。

    耳元で朝ごはんを聞かれ、“ママの作るものなら何でも良い”と、寝ぼけ眼のまま答えて再度抱きしめられる静一。

    準備をして階下に降り、散らかり放題の居間の座卓で目玉焼きの黄身をそっと潰す静一。

    その様子を目を細めて天使を見るように微笑みながら、ずっとこのまま続けばとつぶやく静子。

    その後、静一が学校のトイレで用を足して終え、手を洗っていながら鏡に映った自分の顔を見てニヤついていると…

    友人らが集まってきて、“ナルシスト”と茶化しつつも、静一の髪型をセットし始めました。

    前髪をあげて、幼い感じから一気に大人びた自分の姿に変わっていく。

    静一を変身させている状況を楽しんで笑う友人が、崖っぷちにふざけて立った時のしげるの笑い顔に見えて…

    “ばん”

    妄想の中で指鉄砲を鳴らして、しげるや叔母、友人らの人面犬に脳天に風穴を空け、連なる死骸を見つめてる自分がいました。

    そして、セット完了した鏡の向こうの自分に驚愕して…

  • Point4(62話)

    突然の顔面パンチに眼鏡が割れて…

    髪をガッツリ上げたセットが完了し、“かっけー長部”と満足そうな友人たち。

    しかし、静一は鏡から友人・小倉の方へ振り返ると、そこには歪んでボカされた顔が映り込みます。

    そして、何度も感想を求める小倉を突然…

    パキッ

    顔面を拳で殴りつけ、小倉の眼鏡が割れ、痛みでうずくまりそうになったところ、膝蹴りをかまし、あとはひたすら馬乗り状態でボコボコにします。

    “どいつもこいつも死んでるくせに”

    そう呟いた静一の背景には、例のしげが転落した崖の上がフラッシュバック。

    他の友人たちが担任を呼びに行き、なんとかその場を制されました。

    しかし、呼び出された静一は…

    “僕は…どうして殴っちゃんったんですかね”

    全く自覚の無い発言と、何もしていないような真顔に呆れる担任。

    小倉は割れた眼鏡で、危うく失明するとこだったよう。

    そんな事態だから、当然これから両人の保護者が同席してくるわけで…

  • Point5(63話)

    全ては吹石の責任だと言いのけて…

    部屋の扉が開き、眼帯をした小倉と小倉母が入室。

    担任はまずは小倉に謝ろうと言いますが、頑として“母が来るまで何も言えない”と口を紡ぐ静一。

    小倉も幸い目には異常はない様子で、小倉母も穏やかな表情。

    そして勢いよく扉が開けられ、やってきた静子は間髪入れずに膝を付いて全力で謝罪します。

    担任に席で落ち着いて話すよう促されて、担任&小倉親子と対面になった長部親子。

    ここで口を開いた静一は、友人らに髪を濡らされてグシャグシャにされたと、経緯を説明しましたが…

    “みんな死んでいるくせに…”と言い出し、殴った理由は彼らが幻だからと、訳の分からないことを連呼する静一。

    それを補足するように、静子は“吹石由衣子ちゃんのせいだ”と、息子をたぶらかして変なことまでしたと言い出し、ますます混乱する一同。

    彼女によるストレスが爆発して今回の件に繋がった。

    そう静一に振ると、ニマッとした笑顔で同意の返事をして、小倉母はその異常な親子に血の気が引く思いがし…

  • Point6(64話)

    死んだ猫の話で静子の顔が…

    「懐かしい道を通る2人…」

    話し合いは一旦終わり、静子は小倉母子に改めて謝罪すると言いました。

    小倉は納得していなかったのか静一を睨んでいました。

    静子は静一と吹石を別々のクラスにするように改めてお願いしますと言い、先生はかなり困った表情をしながら吹石本人と親御さんと話してみるとしか言えませんでした。

    取りあえず学校から去ろうとする静一と静子。

    静一は小倉達と先生が冷たい目で自分を見ている事に気づき、彼女達は自分を拒絶しているのだと感じていました。

    2人っきりで帰路を歩いていると、静子はどうして小倉を殴ったのかのに対する静一の答えが中学時代の自分と同じだと言ったのです。

    そして寄り道を始める静子と静一。

    道を通る中で過去の思い出を語っていく2人でしたが、猫の遺体が見つけた道について静一は言うと静子の表情は冷めていて、静一に帰ろうと言い、静一も頷くのでした。

  • Point7(65話)

    クラスの中で浮く静一は…

    同級生とのひと悶着は静子の土下座によって一旦幕を閉じました。

    平穏な生活になったかどうかは微妙でしたが、静子と静一の絆はこれまで以上に強くなったのです。

    翌日、静子は静一を笑顔で送り出し、静一も何時も通っている通学路を通っていました。

    歩くたびに吐く息が白かったので、冬になろうとしている事を実感する静一。

    静一が教室に入ると、昨日までと雰囲気が違っていたのです。

    昨日の事が広まっていたのか、クラスメイトの数人は静一を変な目で見ていて、吹石も目を合わせませんでした。

    この事で完全に行き場を失ってしまった静一。

    そんな中、吹石と佐々木が逢引きしているのを目撃したので完全に彼女との関係は終わったのだと実感していました。

    授業が全て終わり、帰路に着く静一の前に車に乗った伯母が現れました。

  • Point8(66話)

    叔母を殴った静一…

    昨日の事があって生徒達から白い目で見られ続けた静一は、迎えに来た叔母の車で帰宅します。

    正直、先日の事があるから叔母がこのような行動をするのはおかしいと思いつつも、敢えて乗る事にした静一。

    最初のうちは何気ない世間話をする叔母だったが、正直そんな話をしたいんじゃないんだろうと静一は思っていました。

    そして叔母はシゲルの話を始め、彼の意識はもう治っているとのこと。

    さらに、彼が崖から落ちそうになっていた際、静子が助けたが…すぐに突き放したと、シゲルが言った驚愕の事実を代弁。

    一体、静子の意図は何なんのか、それは真実なのか?と問い詰める叔母。

    静一は静子はそんな事をしてないと否定。

    叔母から静一が3歳の頃に怪我をしていたと話を向け、その時に静子に何かされたのではないかと問い詰めます。

    静子を信じる静一は、叔母を殴って車から出ていったのです。

  • Point9(67話)

    より忠誠を誓う静一…

    叔母を殴る事で車を無理矢理止めた静一は、すぐさま車から出ていって自身の家へと向かいます。

    そして家へと辿り着くと、母親の静子は息子が戻って来るまで外で立って待っていたのです。

    静一は叔母の事を話そうとしますが、何も言わずに彼を家の中へと入れる静子。

    そして冷えただろうからと温かいミルクを用意して、息子に飲ませる静子。

    ミルクを飲んだ静一は、シゲルが意識を取り戻した事、彼が静子が崖から突き落した事を既に叔母に話した事、叔母が自分達を人殺しだと言った事、その叔母が自分が3歳の時に怪我をしていた事を全て語りました。

    静一の話を聞いた静子は遠い目をしながら外を見ていました。

    そしてもし警察が来たら、自分はこの世界と別れを告げると言い、静一もついていくと言うのでした。

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血の轍8巻の感想・考察

しげは全てを掌握したか…!?

静一の迫真の演技なのか…それとも洗脳された素の人格なのか…

即興としては、タイミング的にも、加害者と被害者を逆転させるには十分なシチュエーションでした。

これで窮地を脱したように思えた2人。

…と思いますが、果たして三石親子を本当に欺くことはできたのかは疑問なところ。

そもそも、落とされた被害者・しげは、最初こそ動揺したものの、もはや冷静さを取り戻し、全ての記憶から現状を察知したとも考えられる様子でもありました。

もともと、長部親子のことを客観的に捉えて、毒親に囲われた過保護の住人・静一が、ママを庇ってのことだろうと…

ただ、いずれにせよ崖から落とされた証拠が無いため、しげも迂闊な発言は控えるはず。

いよいよ後半戦に入っていく中、どのような展開になるか楽しみですね〜

ついに静一が母とシンクロした…?

静一が母の正義を守る為、ついに静子側の世界に踏み込んでしまいましたね。

要するに、静子とシンクロするようなマインドが芽吹いたわけです。

今まで境界線で彷徨っていた静一。

パパ側(俗世間側)もあり得るという不安から、静一を信用していなかった静子。

しかし、捨て身の覚悟を見た静子は、運命共同体という認識を持ち、静一を受け入れた。

ただ、しげの記憶は完全復活したため、パパ側がどのように2人を攻略していくのか…

しげが泣き寝入りするのは、避けたいところなので、事実のすり合わせが今後のキーポイントになりそうですね。

友人を打ったのは獅子神皓?

友人の顔にオーバーラップしたしげるを指で撃った時、完全に奥浩哉先生の「いぬやしき」の獅子神皓かと思いました…笑

あのシーンは一体何を意味しているのでしょうかね。

ママをいじめる人間や、自分とママとの間に割り込もうとする人間を、全て排除したい思いが沸き起こったのかもしれませんね。

そして、イメチェンした自分の姿に、静一は何を思うのでしょうか…

静一は何を恐れて殴ったのか…?

静一は「一体何のため」に、いきなり殴りかかったのかが気になりますよね。

死んでいる人間というのは、おそらく描写的に、初めはしげるを指していたと思われます。

ただ、そのうち自分と静子の平穏を脅かす全ての存在に、息絶えて欲しいと願うようになり、目の前の友人すらもその対象に入ってしまったわけです。

彼らは妄想で撃ち倒したはず…

もうこの世にはいないはずなのに、まだ生きていることに恐怖と憎しみが入り混じり、強制処分する行動に移ったのだと見なされます。

静一は我を失った状態だったため、このあと詰問されても答える術は無いでしょう。

また、今回は他の友人も目撃していたため、静一や静子が事実を捻じ曲げることもできず、しかるべき処置を受ける可能性もあります。

かなり分が悪くなり、静一もこのまま不登校になって、ますます静子の温室で心を奪われることが危惧されますね。

吹石に責任転嫁できるわけがない…

やっと身内以外の第三者に、静子に毒された静一の姿を見てもらえる機会が訪れました。

三石しげる親子は親戚で、心情的にも近すぎる存在のため、客観的に明らかに変であることが見抜き辛い状況でもあります。

一方、担任は生徒と保護者という俯瞰した視点で見ているため、静一たちの異常性にすぐに気づくはずです。

ただ、どこまで生徒親子に介入したら良いのかは微妙な線ですね。

小倉に対する謝罪は静子からは聞けましたが、いくらふざけて絡んできたとはいえ、相手に怪我させてしまったため、静一も謝らないと事なきを得られません。

死んでいる人間という妄想も、それだけ聞いては意味不明。

おそらく一番この親子の状況を察知できるのは、静一が呪縛から逃走した初期の心情を理解した、吹石由衣子なのでは。

ただ、今の静一は完全に毒されているため、吹石への被害妄想が勝って、話にならない気がしますね。

大人である担任が、どこまで介入できるかで、また状況が変わってくるとも考えられます。

猫に良い思い出がない静子…?

今回で静子と静一の2人は寄り道をしていると、静一が不意に幼い頃に猫の遺体があった道がある事を思い出しました。

静一にとってはふと思い出したような感じでしたが、そんな彼に対してさっきまで楽しそうな感じだった静子が突然冷めた表情となったのです。

冷めた表情には表情の変化がほとんど無いさま凍りついた表情という意味がありますので、恐らく彼女は静一の言っていた事は覚えていてもいい思いではないのかもしれません。

猫の遺体は正直縁起がいいものではなく、それが黒猫の場合ですとかなり縁起がないものです。

それ故にその猫の遺体を幼い頃の静一が見た事で、何か良からぬ事が起こった可能性があります。

静子はその事を覚えているので、静一の言葉に対して冷めた表情をしたのでしょう。

自業自得の結末…?

今回の話で静一はクラスの中で浮いた存在になってしまいましたが、それは当然と言わざるを得ません。

四者面談の際、静子が土下座して謝罪したから事は一旦収まったかのように見えましたが、静一自身は加害者であるにも関わらず謝罪をしていませんでした。

加害者が被害者に謝罪なりなんなりするのが当然の事ですが、一切していない事からその事がクラス中に広まってしまったので、浮いてしまうのも当然かと思われます。

しかも謝罪の経緯もクラスメイトは知っていると思いますので、内心でマザコンだとか何とか言って蔑んでいるのでしょう。

ちゃんと謝罪していれば、浮くような事にはならなかったはずですので今回の一件は静一の自業自得なのではないでしょうか。

あくまで真実を隠す静一…?

今回の話で、静一はあくまで自分の母親である静子を守ろうとして行動を起こしているのではないでしょうか。

真実は叔母が言っているように、シゲルを静子が突き落とした事こそが真実となっており、静一は静子を守るために警察には嘘の証言をしました。

もし叔母やシゲルが本当の事を警察に言えば、静子は殺人未遂、嘘の証言をした静一は共犯として逮捕される恐れがあります。

そうなってしまえば、今度の学校生活や人生に支障をきたす恐れがありますので静一は叔母を殴って出て行ったのだと思います。

そんな中、叔母が言っていた3歳の頃の時の事を思い出しながら家へと向かって静子に会って、叔母が言っていた事を包み隠さず報告するのではないでしょうか。

本気で考えている静子…?

今回の話で、静子はもし警察が来て自分が捕まるような事があれば、この世と別れを告げると言わんばかりの言葉を静一に話し、静一は静子がそうならないようにすると強い忠誠を誓いました。

しかしながら、もし捕まったとしたら彼女はすぐさま自分の言葉通りに実行するのではないでしょうか。

彼女は静一の事を溺愛していて、過保護すぎるくらいに面倒を見たりしています。

もし捕まってしまえば、死刑では無いとは思いますが間違いなく刑務所行きになる可能性は十分にあるでしょう。

しかし、その間は静一には面会でしか会えませんので、彼女にとって静一にその程度しか会えないのは死刑も同然と思っていると思います。

それ故にもし捕まったら自らの舌を噛み切ってでもこの世から去るのではないでしょうか。

遂に白状するのか…?

静子は自分が崖から突き落したシゲルが意識を取り戻し、叔母に落とされた事を話したとなれば、これ以上隠し通すのは不可能だと思ったのでしょう。

それ故にシゲルを落とした事を白状する覚悟を決めているのだと思います。

まとめ

以上、『血の轍』8巻のネタバレと感想・考察の紹介でした。

最後までお読みいただきありがとうございました(^^

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